去勢について その1
うさぎに去勢手術を受けさせるべきか。
健康な雌のウサギについていえば、繁殖を考えない限り、若いうちに避妊手術を受けさせるべきというのがほぼ共通認識となっていると思います。では雄のウサギはどうなのか。
先生:(去勢前のわたしだ)
ペットウサギが長寿になった今、以前は必ずしも必要ないと言われていた雄のウサギについても、若いうちに去勢手術を受けさせるべきであるという考えが、獣医師の間でも広がりつつあると聞いています。
健康な体にメスを入れたくない、麻酔のリスクもある、ということで、避妊去勢手術を受けさせない判断をする方もいらっしゃると思いますし、私もよくわかります。ほとんどのうさぎさんには麻酔のリスクはないって言われても、それうちの子が安全だってことにはならないよね?ってなりますものね。
これについてまこら先生のかかりつけ医からは、年老いて生殖器系の疾患にかかった場合に受ける手術は結局避妊去勢手術であり、若くて健康なウサギと高齢で病気のウサギを比べれば、後者に対する手術のリスクは格段に高くなり、予後の回復も遅れることとなると指摘されました。これもまた、もし長生きしても決して生殖器系の病気にならない特別な子だったら去勢避妊手術は不要ってことになるわけなのですが。。
なお、身もふたもない話ですが、避妊去勢手術は通常、健康で若い個体の場合は料金を安く設定しているそうです。老齢になると難易度も高まるので値段が上がるのは当然ではありますが、病院側としても、できればリスクの少ない早いうちに受けさせたい、という思いもあるようです。
では手術を受けさせるならば。
施術のタイミングについては、概ね月齢4か月以降、雌のウサギなら1歳までに受けさせるのが理想だが、雄のウサギはそこまで急がなくてもよい。ただ歳をとればとるほど回復は遅れるので、手術可能な月齢になったら早めに受けさせるのがよい、あとは季節を選んで日取りを決める(すなわち夏を避ける)こと。
これがまこら先生のかかりつけ医からのアドバイスでした。病院によると思いますが、そこまで変わらないのじゃないかなと思います。
*先生のお友達、はるこ
ところでくだんのまこら先生は4か月頃から発情行動を見せるようになり、人間の手足にもマウンティングするようになっていました。これまで雌雄の犬をそれぞれ飼ったことがあり、いずれも避妊去勢手術を受けさせていて今回も当然去勢を視野に入れていたわたしに対して、去勢の必要な動物を飼ったことがなく、同性のよしみもあり去勢に抵抗のあった下僕1との間では、去勢の要否に激しく温度差があり、長い間話し合いを続けていました。
先生:(こみ上げるの。)
去勢のメリットのうち、性格が穏やかになり飼いやすくなる、という点は、どんな苛烈なご主人様であろうがお仕えするのが下僕の務めだよね、ということで下僕間の意見が完全一致し、全く考慮もしませんでした(笑)。よって、我が家においては、去勢を受けさせないことによるデメリットの検証がメインとなることに。
先生を見ていると、起きてから寝るまで性的衝動に駆られているようで、それが彼のQOLをひどく阻害しているように感じていました。これに加えて、歳をとってから生殖器に関わる病気にかかり、結局去勢手術を受けさせた際に万一のことがあったらわれわれは必ず後悔するだろう、ということで、ついに下僕どもの意見が合致し、暑くなる前、風薫る5月に手術を受けさせることにしました。
なお、うさぎの避妊去勢手術については、腕が良くて信頼できるドクターに出会うことがまず絶対的な前提条件となりますが、この点われわれは大変幸運でした。かかりつけの病院とドクターを全面的に信頼しているので、他の病院と比較する必要もなく、一旦去勢させると決めたあとは早かったです。
わがドクターから事前に受けた案内の概要は以下の通り。
手術の所要時間は10〜15分程度、朝預けて、夕方には連れ帰る。縫わないので抜糸はないが、傷口を舐めたりしないようエリザベスカラーを1週間装着する。問題がなければ1週間後にカラーを外して終了となる。
なお、カラー装着中は苦い薬(抗生剤)を服用するので、飼い主は必ず強制給餌ができるようにしておく必要があること。また、カラーを外した直後は猛烈に毛繕いをするので、特にカラーを外す直前はしっかりブラッシングをしておき出来るだけ毛を取り除いておくべきこともアドバイスされました。
手術を成功させることはできても、その後の自宅のケアは飼い主に任せることになるので、服薬等の対応が無理というならば去勢手術はできない、とも。確かに。
保定の仕方もきっちり教わり、不満顔のまこら先生で実際に試してみて、よし出来るなということで術日も決定。
最後まで気になったのは性格が変わってしまうかどうかでした。まずないと思うが、絶対変わらないとまでは言えないとのこと。
私のツイッターを知っている方はご存知と思うのですが、まこら先生は下僕1(私ではない!)にめちゃめちゃ懐いているのです。ただ風呂やトイレから戻ってきただけでも大喜びで足元をくるくる駆け回り、膝に乗ってぷうぷうと鳴き続けるなど大変にかわいいのですが、こういう姿が見られなくなるとさみしいし、まこら先生もじっとしているだけの人生になってしまったらつまらなそうで申し訳ない、などと。
先生:(はることも仲良し❤︎)
ただこればかりはどうなるか予測できることではないので、去勢済みのうさ飼い先輩方からの、うちは性格変わらなかったよ!という経験談を心のよすがにしていました。
あのおりツイッター上でコメントしてくださった皆様に、改めて感謝申し上げたいです。
*くつろぐ先生とはるこ。
そして迎える手術当日なのですが、長くなったので続きはまた次回に!
おまけのツーショット。
一緒にごろごろ。