備忘: うさぎの飼育書について(第2回)10 Rabbit Behavior Problems Solved by Tasmin Stone
うさぎ飼育関連書籍のサンプルをKindleで変態的にダウンロードしまくったのは先だってツイートした通りなのですが。
kindleでうさぎ飼育書関連のサンプルをダウンロードし倒した結果がこちら。
— 仔うさぎまこら先生 (@mahoragaa) January 26, 2019
毛色の違うのが紛れてるのは気になさらず。#うさぎ pic.twitter.com/TqZJM83nly
そして改めて思う、日本のうさぎ飼育書が無駄にラブリー路線であることを。
もっとも、これはうさぎに限ったことではなく、犬猫でも似たような傾向のように見受けてます。しかし飼育書になぜそこまでラブリーさが求められてのか本当にわからない。
などといいつつ。
Kindleでサンプルをダウンロードした書籍中、珍しくイラスト入りだったのがこちら。
10 Rabbit Behaviour Problems Solved (English Edition)
- 作者: Tamsin Stone
- 発売日: 2012/09/13
- メディア: Kindle版
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ラブリー路線を否定しつつ、最初にピックアップした本がこれか、と我ながら。
もっとも、章ごとに冒頭に1枚のイラストがあるに過ぎないので、イラストを期待して買ったりはなさらないように。(解説にはイラストも写真も一切ありません。)
雰囲気を掴んでいただくために日本語にすると、例えばこんな感じ。
テーマ:うさぎに避けられている
(冒頭に吹き出し付きのうさぎが登場。その吹き出し中のコメントは以下の通り。)
やあ、僕はジャック!僕のママってすごくいいひとっぽいんだけどさ、僕、ママが近づくと絶対逃げちゃうんだ。ママは僕のことなでなでしたいだけよって言ってるんだけど、ママ僕のこと食べたいんじゃないかって不安で。
Kindleのサンプルでは最後のほうに出てくると思うので、原文とかわいいイラストはそちらでご確認ください。
ジャック君のこの主張をもとに、まずは、なぜうさぎに逃げられるのか、だっこでうさぎに愛情が伝わるか、うさぎ式エチケット、という項目が並び、なぜうさぎがこのような行動をとるのか、読み手が理解できるよう丁寧に解説してくれます。その上で、この問題を解決する方法が順序立てて述べられていきます。
この本の楽しいところは、人間目線での解説と並行して、うさぎ目線の解説がなされていること。例えば、だっこしてあげることで、でうさぎに愛情が伝わるのか、という項目では、うさぎが人間に抱っこされることを、人間同士の行為に置き換えてみせます。すなわち、これは通りすがりの見ず知らずの他人がいきなり抱きついてきて、振りほどこうともがいても、蹴り飛ばしても離そうとせずむしろ頰をすりすりしてくる、という状況とおおむね同じことだ、こんな目にあったら親友になりたいなんて思うよりむしろ警察を呼ぼうという気が起きるのが普通だよね、と。(説得力すごい。笑)
だからむしろ、人間側の動作をうさぎ同士の行為に置き換え、それを我々が実行すれば、例えばこのジャック君も心を開いてくれるのでは、というのがこの本のスタンスです。これまたそれなりに説得力があり、一読の価値はあると思います。
なお、この章の解説途上でサンプルが切れていたので、速攻購入して続きを読んでました。ページ数も少ないのであっという間に読了。鵜呑みにはしきれない箇所はもちろんありましたが、そういう考え方や見方ってあるなと考えさせられるくだりが多々あり、買ってよかったと非常に満足しています。各章ごとに出てくるうさぎさんもかわいいし。(しつこいですが、イラストは1章にひとつしかありませんので、イラスト目当てに買わないように!)
サンプルでカバーされている冒頭の子もご紹介しておきましょう。
こんにちは。僕はチャーリー、部屋飼いのうさぎだよ。夜はケージに戻されるんだけど、寝ないでひたすらケージをかみ倒して過ごしてるんだ。しかもガチャガチャすごく音を立てるから、お母さん全然眠れないんだって。お母さん僕のこと大好きだっていってるけど、このせいで気が狂いそうみたい。
ここまでじゃないけどうちにもいるよ、こんな仔‥。
表紙画像はこちら。
うさぎたちのつぶやき:
あたしじゅうたん掘るの
だっこはいやだ
ほかのうさぎはキライ
俺は何でも喰うぜ!
ちなみに、今現在の販売価格は100円です。やっす。
英語も非常に平易ですので、サンプルダウンロードしてみて、読めそうと思ったら是非お勧めいたしたく。むしろ翻訳したいところですが。
私も吹き出しならぬ引用形式で。
Hi, my name is Mahoragaa and I'm a Japanese rabbit owner. I found this book really interesting, I even felt an urge to translate it into Japanese. I am wondering if someone helps me out...
下僕2おすすめ度 ★★★★☆
(理由: 最初から5をつけると後が続かないので)